はじめてのマウイ(その3)

検査の方は当然何も出てくるはずはなく時間はかかったが検査を終え、細君のトイレを待ってからしばし出発まで時間があったので喫煙スペースへ向かう。

ホノルル空港の警備強化のためなのか、それとも世界的な潮流なのか以前に比べて喫煙コーナーがかなり減ったような気がする。もっともハワイはこの7月から法律の改正で公共の場での喫煙がかなり制約されてしまったから屋内では殆ど吸うことが出来ない。ただ喫煙場所はもともと少なかったのかな、さすがに記憶が定かでない。
搭乗ゲート途中の渡り廊下のようなところで吸うのだが、殆どターミナルの端に位置している感じなのでかなり歩かされる。それでもしばらく吸わなかっただけで一本目はくらくらしてしまう。時差の関係で寝不足気味になっているのも一因か。いずれにせよ搭乗時間までは待つしかないので何本か吸って待合室に向かった。

ホノルルからマウイまではハワイアン航空だ。思った以上に利用者がいる。細君が調べてこの飛行機はマウイに向かう場合右側に座ると海しか見えず、左だとワイキキやダイヤモンドヘッドが見られるとのことだったのでいい席を取るために頑張って待っている。まあ実際乗ったところではそれほど力を入れて席を取るほどの乗客はいなかったのだが。。
待合室というか窓をはさんで滑走路が一望できる搭乗ゲートの待合場所で待っているときに先に来ていた外人の母子連れがいたが、小さい子供がとても可愛らしかった。
外国人というのは子供の頃から絵になるものだと思った。もっとも向こうではこちらが外国人なのだが。


マウイまでの移動はせいぜい40〜50分乗っているだけだ。飛行機もジャンボに比べたらだいぶ小型になったがアロハ航空の飛行機に比べたらそれでもかなり大きい方だ。あまり気がつかなかったが結構な便数が飛んでいるようだ。
初めてのマウイということもあり、細君は窓からの景色を楽しんでいる。
マウイ島の上を飛んでいるときには滞在先のホテルがどの辺かとか気にしながら見ていたが、道もほとんどなく、しかも直線の道が続いていたので運転は楽そうかと思ったがそれでもかなりの数の車が走っている。恐らく地元住民の車だけでなくレンタカーも相当走っているのだろう。ともあれ無事にマウイに着いてまた細君がトイレに行きたいと言うので私は先に行ってスーツケースを待ち受けることにした。


マウイで到着した空港はカフルイ空港だ。ホノルル空港に比べて多くの国際線が離発着するわけではないのでそれほど大きな空港でない。荷物の受け取り場所もそれほど大きくはないだろうと思ったがベルトコンベアーが5基ほど回っていて、それぞれの便名が掲示されている。私はある程度荷物の到着まで時間がかかるだろうと思い、途中またタバコを吸っていたのだが行ってみたら自分たちの乗っていた飛行機の掲示がない。一応全部見て回ったが、それらしき掲示もスーツケースもないのでまだ来ていないのかとも思った。そうこうするうちにトイレを終えた細君もやってきてどこから荷物が出てくるのかわからないことを告げると一緒に探し出した。しばらく探しても便名は見当たらないし、そもそもどこから出てくるのか見当もつかなかったのでどうしようかと思ったが、細君がさっき来る途中でH.I.Sの係員がいたというのでとりあえず行って聞いてみることにした。

その係員は通常のツアーの係員だったらしくこちらがレンタカープランだと告げると、スーツケースを受け取ってからどうすればいいのか教えてくれた。ただそのスーツケースがどこから出てくるのかわからなかったのでその旨告げるとハワイアン航空は1番だと言う。さっき見たとき一番には何も掲示がなく荷物だけが回っていたのであまり気をつけて調べなかったが、とりあえず荷物が先とばかりにその後の説明も上の空で1番のブースに向かった。先ほどと同様飛行機の便名は出ていなかったが良く見ると確かにハワイアン航空の看板らしきものが出ている。先ほどから同じような荷物が回っているが殆どの荷物はすでに持ち主のところへ渡っているようだ。残された荷物の中から自分たちの荷物を探すべくしばらく様子を見ていたが、いっこうに出てくる気配がない。細君もこの荷物さっきもあったよねとすでに一周以上していることに不安になっている。特に他の便の客が降りてきているわけでもないので、そのブースの周りは閑散としてきた。そしてそうこうしている間にそのベルトコンベアーは止まってしまった。