はじめてのマウイ(その22)

昨夜のおねえちゃん2人組に騙されて?(いやいやこちらの調査不足で)来ることが出来なかったABCストアを発見した。思っていたよりも広かった。中に入るとこれまた大混雑だ。さすがに近場にこれといった店がない分みんな集まってくるのだろう。それだけに食料品や飲み物は充実している。それにしてもなんで昨晩は気づかなかったのだろう。昨日のお姉ちゃん2人組の悪口を細君と言い合いながら、そして悔しい思いを噛み締めながらそれでもビールやおつまみ、明日の朝食用のサンドウィッチやそばなどを調達できたらご満悦だ。どのみち食いだめは出来ないから過ぎた事を悔やんでもしょうがない。その辺はわりと割り切りが早い。ある意味細君とのいい話題にもなったし、共通の敵がいた方が私にとっても都合が良かったりするので、まあ良しとしよう。

明日の朝食は用意できたし、細君はお目当てのブランド物が見つかったのでちょっと気分がいい。私にとってはそれが一番重要なことには違いない。ホテルの部屋に戻ると買って来たビールでまた夜風に当たりながらちょっとした晩酌だ。普通は食事の前にするもんだがそれはまあしょうがない。
ところでホテルの風呂は当然のことながらユニットバスだ。ひとりがシャワーに入るともうひとりはトイレも使いづらい。別に夫婦だからいいだろうと言っても、大きい方だとなかなか気になるところではある。特に細君のお腹の調子が悪かったのでその辺は気にしてやりながらのシャワーではあるが、バスルームそのものは広くて綺麗だった。さすがにお湯を張って入浴するのに十分なバスタブとは言えないが普通に使うには申し分ない。部屋全体の清潔感と同様その辺も行き届いている。

今回細君は調子が悪かったのでベッドに寝ている時間が多かったが、普段旅行などの時に部屋の中で何をするかと言えばこれはテレビと相場が決まっている。大きめのホテルではテレビのスイッチを入れるとインフォメーションビデオが流れることが殆どだが、それ以外は普通のテレビ番組だ。当然英語が理解出来ないと内容のわかるものも少ない。言葉がわからなくても大体わかりそうなものと言えばエッチな番組かスポーツ番組くらいなものだが、エッチものはあちらは青少年の教育を考慮してか普通のチャンネルではまず見かけないのでこれはホテルで流している有料ビデオを見るしかない。

それ以外に映画とかも流していたりするが当然そんなものに金を払うつもりも無く、幸い日本人向けに24時間ニュースを配信しているチャンネルがあったのでほとんどそれを見ていた。

明日の予定はもう一つの観光の目玉であるさとうきび列車だ。ガイドブックを読んでもあまり面白そうでは無かったが、逆に他に観光名所も無さそうなのでこれは乗るしかないんだろうなという感じだった。乗るためにどこへ行けばいいのかは今朝、日本人デスクで確認してあるのでだいたい見当はついている。気持ちの上ではどうしてもそれに乗りたいのではなくて、とりあえずスケジュールとしてこなしておこうくらいのものだったから、朝一番の列車に乗ってまた帰ってきたらプールサイドでのんびりしようと言う腹積もりだった。もっともその気になって観光しようと思えばヘリコプターに乗ったり、くじらを見に行ったり普段体験できないことはたくさん出来ると思う。だからその辺は行く人の気持ち次第なんだろう。ともあれ次の日はその朝一番の列車に乗ることに決めたので、それに備えて早く寝ることにした。余計なお世話だがマウイは店も遅くまでやっているところが少なく、その分誘惑もあまりないのでオアフに比べて早くに寝ることに抵抗が少ない。そういった意味では肉体的にも精神的にも気楽でいい島に違いない。



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